研究課題/領域番号 |
02630011
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
経済統計学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
竹村 彰通 東京大学, 経済学部, 助教授 (10171670)
|
研究期間 (年度) |
1990 – 1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1992年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1991年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1990年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
|
キーワード | 多変量解析 / 許容性 / 尤度比検定 / 分散行列の推定 / 非許容性 / Zonal多項式 |
研究概要 |
本研究では多変量正規分布に基づく多変量解析の理論研究と多変量正規性の検討を中心におこなった。まず本研究の期間中に「多変量推測統計の基礎」(共立出版)及び「現代数理統計学」(創文社)の2冊の教科書を出版した。前者は多変量解析の理論体系を最近までの重要な成果を含めて整理したものであり研究代表者のこの分野での研究のまとめの意味を持つものである。また後者は数理統計学に対する入門的な教科書ではあるが、大学院レベルまでの数理統計学の内容をわかりやすく展開している。多変量解析の理論面については、研究代表者の以前からのテーマであるゾーナル多項式に関するサーベイ論文を発表した。また多変量正規分布の分散行列の推定について、直交不変推定量の許容性に関する結果を得て椎名洋との共著論文として発表した。多変量正規分布の分散行列の同等性を検定する尤度比検定については、尤度比検定の分解という観点からその性質を詳しく調べた。この結果は近々発表予定である。多変量正規性の検討の観点からは、多変量分布の同時モーメントの性質を直交変換に関する不変性の枠組みの中で扱い、最大不変量を導出した。更に3次の直交不変モーメントに基づく多変量正規性の検定を提案したこれらの結果も近々発表予定である。以上のように多変量解析の分野では本研究により有用な成果が得られたと考えられるが、当初予定していた多変量時系列の分野やその経済分析への応用については研究が具体的成果となるに至らなかったことは残念であった。
|