研究課題/領域番号 |
05J01005
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
水産学一般
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研究機関 | 独立行政法人国立科学博物館 (2007) 琉球大学 (2005-2006) |
研究代表者 |
金子 奈都美 国立科学博物館, 動物研究部, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 熱帯性タコ類 / 認知 / 自切 / ミトコンドリアCOI / 種査定 / 個体群 / 同種他個体 / 多様性 / 空間分布パターン / 集中分布 |
研究概要 |
1.ウデナガカクレダコの腕自切と認知能力(室内実験) 熱帯島嶼性タコ類の認知能力の実態を調べるため、ウデナガカクレダコAbdopus aculeatusの腕自切行動に注目し、野外採集及び室内実験を行った。ウデナガカクレダコはサンゴ礁域の干潟に集団で生息する小型のタコで腕を自切する習性をもつ。西表島および沖縄本島周辺の海岸において本種を採集し、室内に一定期間飼育して、自切行動について詳しく調べた。その結果、自切腕はある一定の運動を繰り返すように動き、その反応は人間の指や物体(ガラス、水槽壁面など)とタコ本体とで異なることがわかった。このことから、ウデナガカクレダコでは中枢神経系から切り離された腕も何らかの認知能力を有することが示唆された。 2.浅海性タコ類の分類と熱帯性タコ類の系統類縁関係 国立科学博物館に所蔵されている日本近海産タコ類31種47サンプルからDNAを抽出し、ミトコンドリアCOI領域の塩基配列に基づいて系統類縁関係を推測した。DNAに基づく系統類縁関係は混乱してきた浅海性タコ類の分類にも重要な示唆を与え、さらにタコ類において、ミトコンドリアCOI領域の塩基配列は種査定にも有効であることも示唆された。 3.熱帯性タコ類の分類 これまでに引き続ぎ、熱帯性タコ類における研究基盤を構築するため、熱帯に生息するタコ類の分類の整理を行った。具体的には国立科学博物館所蔵のベトナム近海産タコ類の標本の整理及び記載、琉球列島周辺の深海から採集された新種のタコの記載を行った。
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