研究課題/領域番号 |
07555587
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
合成化学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
宮野 壮太郎 東北大学, 大学院工学研究科, 教授 (60005501)
|
研究分担者 |
坂本 純一 住友精化(株), 第一研究所, 研究員
岩本 実 長谷川香料(株), 技術研究所, 主任研究員
服部 徹太郎 東北大学, 大学院工学研究科, 講師 (70241536)
|
研究期間 (年度) |
1995 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | 芳香族新規求核置換反応 / 共役付加反応 / 活性化基 / オルト効果 / 軸不斉ビナフチル / トリアリールアミン / 不斉助剤 / 不斉アミノホスフィン / 芳香族求核置換反応 / フルオレノール / インダノール / 共役付加 / グリニャ-ル試薬 / 有機リチウム試薬 / アリル置換反応 / キラルアセタール / 軸不斉ビフェニル / リチウムアミド / ハマチン / グリニヤール試薬 / スルホニル基 / 不斉配位子 / スルフィニル基 |
研究概要 |
芳香族新規求核置換(S_NAr)反応は、有機合成科学上の重要な手段であるが、従来は厳しい条件下で反応を行うか、強い電子吸引基を活性化基として広報環に導入する必要があり、適用性には限界があった。我々はキレート制御を利用する非古典的な(S_NAr)反応について研究し、下記の成果を得た。1.カルボニル基をかさ高いフェニルエステルとして保護した2ーメトキシ安息香酸エステルを種々のカルバニオンと処理すると、カルバニオンの電子供与性の違いによって、(S_NAr)反応またはベンゼン環への共役付加反応が起こることを見出した。2.3-位に配位性置換基を導入した2-メトキシ安息香酸エステルとGrignard試薬の(S_NAr)反応は、3-位無置換体と比べて著しく促進されることを見いだした。3.キラルな1ーメントキシ-2-ナフトエ酸エステルへのアリールGrignard試薬の不斉ビアリールカップリング反応を鍵反応としてO-メチルハマチンの簡便合成法を確立した。4.不斉ビアリールカップリング反応をキラルなシクロファンやアセタールを基質とする反応に展開し、(S_NAr)反応における炭素中心性不斉一軸不斉要素の変換の化学を開拓した。5.リチウムジフェニルアミドを求核試薬とする(S_NAr)反応により、トリアリールアミン類の勘弁合成法を確立した。6.(S_NAr)反応を鍵反応として、1,8-置換フルオレノール、7-置換2,2ージメチル-1-インダノールを合成し、ラセミ化に対する安定性、光学分割、不斉助剤としての評価を行った。7.硫黄原子団を活性化基とする(S_NAr)反応を行い、基質の反応性と活性化基の電子吸引性、立体効果との関係を明らかにした。8.ジフェニルホスフィノイル基に活性化基とする反応によりキラルなアミンホスフィン類を合成し、そのパラジウム錯体を触媒とするエナンチオ選択的アリル置換反応を行い、良好な不斉選択性を得た。
|