研究課題/領域番号 |
07640432
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
粕谷 厚生 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (10005986)
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研究分担者 |
福島 美智子 石巻専修大学, 理工学部, 助教授 (20228894)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1996年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1995年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | ナノチューブ / 炭素クラスター / ラマン散乱 / グラファイト / クラスター / アーク放電 |
研究概要 |
本研究では単一サイズのナノチューブを作製し、その電子的物性をラマン散乱分光により明らかにした。試料は炭素電極のアーク放電で作製したがその際、電極内に入れる金属の種類を変えることにより直径の異なるほぼ単一径のナノチューブを得て、直径に依存する物性を実験的に解析することが出来た。得られた主な成果は既にPhysical Review等に発表済みであるが、要点は以下の通りである。 1.金属入り炭素電極のアーク放電で、金属の種類を変えることにより直径が1.1nm,1.3nm、及び2.0nmに制御されたほぼ単一径の試料を得ることが出来た。 2.上記試料のラマン散乱測定を行い、散乱ピークの分裂からナノチューブの円筒対称性に起因する離散的な音子分散関係の存在を明らかにした。 3.この離散的分散関係はグラファイトの分散関係から導き出された値と一致することから、ナノチューブがグラファイト1層を丸めて閉じたものであることを分光学的に実証する結果となった。 4.音子の分散関係が離散的になることに対応してナノチューブの電子状態も円筒対称性を反映して準離散的な状態をとることを共鳴ラマン散乱の測定より明らかにした。 5.ラマン散乱強度の共鳴波長より、準離散的電子状態の位置を求め、その値が直径に依存することを突き止めた。
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