研究分担者 |
藤本 尚士 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師
寺田 正樹 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (80188680)
佐藤 守男 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (50154109)
KISHI Kazushi Wakayama Medical College, Associate Professor (70254547)
藤本 尚 (山林 尚) 和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (10186760)
木村 誠志 和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (60254546)
園村 哲郎 和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (60264892)
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研究概要 |
12頭の3才雌Beagle犬に対して無作為にBare-Z stents:B-Z;(2頭),Dacron covered Z-stents:DC-Z;(2),Polyurethane coated Dacron covered Z-stents:PUD-Z;(2),Polyethylene mesh stents:PEM;(4),Nitinol knit stents:NTK;(2)を割り当てPentobrbotal静脈麻酔下に気管内挿管し、気管支鏡を併用してstent挿入をおこないx線写真で留置位置を確認した。気管支鏡検査は最初の4カ月は毎月、その後は2カ月に一度行われた。2カ月めまで気管支鏡所見に異常な変化はなかった。3カ月めにはB-Z群でstent部分で肉芽と潰傷の形成を認めた。この時点で抜去は困難になった。DC-Z,及びPUD-Z群でもbare-stent部分でやや程度は軽いが同じ変化を認め、被覆部分では内腔への肉芽の突出はDacron部分以外にはなかった。PEMでも内腔への肉芽の突出は認められなかったがstent端の部分で物理的刺激によるポリプ様の肉芽の形成を認めた。NTKでは極小さな肉芽が網の部分に一箇所あった以外は、網と端の部分のいずれにも肉芽はなかった。3カ月めにはB-Z:1、PUD-Z:1頭が死亡あるいは瀕死、5カ月めにはB-Z:1,DC-Z:2,PEM:1が死亡あるいは瀕死となった。7カ月め生存はB-Z:0/2,DC-Z:0/2,PUD-Z:1/2,PEM:3/4,NTK2/2であった。3カ月めのB-Zの組織は粘膜下の肉芽の増生と粘膜過形成で、気管内腔は強度に狭窄していた。7カ月めの組織はPUDでもBare部はB-Z類似で、PEM,NTKもすべて内腔に伸びる炎症性肉芽によって強度の狭窄を来たしていた。Beagle犬における気管気管支狭窄治療のためのstentの安全期間は最低3最高6カ月未満で,NTK,PEM,PUD-Z,DC-Z,B-Zの順にpatencyが良好であった。6カ月までのpatencyはNTK,PEM,Covered-Zでのみ期待され得た。
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