研究課題/領域番号 |
08558072
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
植田 正 九州大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (90184928)
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研究分担者 |
黒木 良太 キリンビール(株), 基盤技術研究所, 主任研究員
井本 泰治 九州大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (90038282)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
8,300千円 (直接経費: 8,300千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1996年度: 6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
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キーワード | タンパク質 / 巻き戻し / 透析法 / IgG / リゾチーム / リボヌクレアーゼA / タカアミラーゼA / エノラーゼ / 単鎖Fv / インクルージョンボディ / クエン酸シンターゼ |
研究概要 |
既に我々は、生体内でのシャペロニンの機能をin vitroで尿素を用いて模倣する方法を考案し、単量体蛋白質であるリゾチーム及び多量体蛋白質である免疫グロブリンGをin vitroで効率的に再生することに成功した。本研究の目的は、緩やかに変性剤を除く方法(透析法)を広く変性蛋白質の効率的な再生及び大腸菌により発現されたタンパク質の再生に応用し、それらの方法論を確立することである。そこで、まず透析法によりin vitroで還元変性した免疫グロブリンGを効率よく再生できるので、この系を用いて免疫グロブリンG(IgG1/k)の構造形成機構について論じた。その結果、H鎖はL鎖との都合のよい相互作用によって、インタクト構造を形成することが示唆された。次に、Met側鎖を^<13>C安定同位体ラベル化した蛋白質を調製する場合、大腸菌が産生する不活性なリゾチームを再生体として得る場合、大腸菌産生Ser付加リゾチームの効率的な再生に透析法が有効であることを示した。これ以外に単量体蛋白質として、リボヌクレアーゼAとタカアミラーゼAの還元状態からの再生反応を解析し、透析法を用いた場合、希釈法(変性剤をすばやく希釈する方法)より効率的に再生することが明らかとなった。一方、多量体蛋白質では、還元状態のエノラーゼの再生を行ったところ、透析法の効率が希釈法より良いことがわかった。以上述べたように、いくつかの蛋白質でも透析法の有効性が実証された。さらに、不安定な蛋白質を再生する際にグリセロールや硫安の添加が有効であることを示した。
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