配分額 *注記 |
9,700千円 (直接経費: 9,700千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1998年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
1997年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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研究概要 |
本磁気車輪は,永久磁石を偏い式あるいは傾斜式と呼ぶ方式で導体板上で回転させることによって、誘導反発型の磁気浮上力と誘導型の推力を同時に発生させる電磁機器である。本研究によって以下のことを明らかにした。 磁気車輪の設計に関して: 1.磁石体積当たりの浮上力は,磁石磁界分布の基本波成分の大きさにほぼ比例するため,磁気車輪のポールピッチに対する磁極長さの割合は2/3から5/6の範囲が適切である。 2.ギャップ長に対して20倍程度のポールピッチが確保できる場合には極数が多い方が有利である。磁気車輪外形20cm,ギャップが5mm程度の場合には,4極が最適である。 3.永久磁石の磁化方向の厚さに関しては,その変化によって磁石表面近くにおける磁束密度はあまり変化しないため,単位体積当たりの浮上力の見地からは2cm厚程度が最適である。 導体板について: 4.駆動電力対浮上力比はほぼ導体板の体積抵抗率に厚みを掛けた表面導電率だけに比例する。すなわち,駆動電力対浮上力比は磁石寸法や配置法,回転速度,機械的ギャップ,偏い式における重なり割合,傾斜式における傾斜角に対してはほとんど変化せずに,導体板の抵抗のみに依存する。 自己回転型磁気車輪ユニットについて: 5.永久磁石裏面の電機子用としての継鉄は,重量が増加する不利よりも回転駆動力や浮上力を増大させる効果が大きい。 6.駆動用に別モータを用いる場合と比べて大幅に小型軽量化できる。 7.誘導反発型磁気浮上にもかかわらず,駆動電力をほぼ力率1にできる。 自己回転型ユニットを4個を装着した偏い式磁気車輪方式磁気浮上車について: 8.自重を十分上回る浮上力を発生できるうえに、浮上に要する駆動電力の半分程度を推力として利用できる。 9.トルク成分を完全に打ち消すことができる。振動もほとんどなく安定した浮上が得られる。
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