研究課題/領域番号 |
09610255
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 兵庫教育大学 |
研究代表者 |
渡邊 満 (渡邉 満) 兵庫教育大学, 学校教育学部, 教授 (30127740)
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研究分担者 |
八並 光俊 兵庫教育大学, 学校教育学部, 助教授 (70210284)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | いじめ / 不登校 / 生徒指導 / コミュニケーション / 協働 / OD / 道徳 / 学級活動 / 組織開発 / 道徳教育 / ハ-バーマス / コミュニケーション的行為理論 / 生徒指導体制 / 相互主体 |
研究概要 |
研究代表の渡邉は、小学校段階の児童を対象とし、いじめ問題の克服方途してハーバーマスのコミュニケーション的行為理論に基づく道徳教育ならびに学級活動の授業実践モデルを構築し、そのモデルの教育効果に関する実証研究を行った.その特徴は、ハーバーマスの提唱するディスクルス倫理学に基づく実践的なディスクルス、すなわち児童たちの主体的かつ合理的な討議方法を主軸とした授業展開にある。道徳の時間や学級活動にあっては、従来の価値伝達的・相互批判的な授業展開から脱却し、児童がお互いの意見の合理的理由を明示し、議論し、合意形成するという相互了解志向性を重要視する. 平成9年度は、小学校2・4・6年生を対象に道徳の時間において、いじめ克服をテーマに実験授業を実施し、児童の価値の内面化にディスクルスが有効であることを実証した.平成10年度は、教師と児童、児童相互の「関係性」に焦点を置き、小字校5・6年生および教師に対していじめ意識調査を実施した.その結果、いじめ克服の視点としてハーバーマスが指摘したコミュニケーションの相互主体化に加えて、児童の道徳的発達段階ならびに教師の指導性の差異調整がテーマとなることが明らかとなった. 共同研究者の八並は、中学校段階の不登校生徒の援助・指導体制として、協働的生徒指導体制モデルを構築し、そのモデルの教育効果に関する実証研究を行った.平成9年度・10年度とアメリカ学校教育における組織開発(OD:Organization Development)を応用し、公立中学校における不登校生徒への教師集団の変容過程を分析した.その結果、生徒指導主事・教育相談経験を有する現職教師をコンサルタントとしたアクションリサーチによる組織変革は、短期間で十分な効果をもっており、不登校生徒への援助・指導方法として有効であることが明らかとなった。
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