研究課題/領域番号 |
09680528
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境影響評価(含放射線生物学)
|
研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
岡市 協生 長崎大学, 医学部, 助教授 (80124874)
|
研究分担者 |
奥村 寛 長崎大学, 医学部, 教授 (00073130)
井原 誠 長崎大学, 医学部, 助手 (60175213)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | p53 / 突然変異 / 放射線感受性 / シグナルトランスダクション / アポトーシス / 遺伝子導入 / Saos2 / 変異部位 / シグナル伝達 / G1停止 / SaOS-2 |
研究概要 |
いくつかの突然変異したp53遺伝子を人工的に作成し、Saos-2細胞(p53遺伝子が欠失している骨肉腫細胞)に導入した。また、コントロールとして正常p53遺伝子をLacSwitchの系を用いて細胞に導入した。これらのp53遺伝子導入細胞の放射線感受性を測定したところ、正常p53遺伝子導入細胞では、放射線感受性が高くなった。また、143A、175H、273H変異細胞では、放射線抵抗性であったが、123A変異細胞では、放射線感受性が高くなった。このことより、p53遺伝子の変異部位によって放射線感受性が異なることが分かった。また、放射線に感受性であった正常p53細胞と123A変異細胞では、放射線照射後のアポトーシスの誘導が観察されたが、放射線に抵抗性であった143A、175H、273H変異細胞では見られなかった。さらに、ウエスタンブロット法でp53を調べると、正常p53細胞と123A変異細胞において放射線によるp53の蓄積が見られが、143A、175H、273H変異細胞では、放射線によるp53の蓄積が見られなかった。そこで、正常p53細胞と123A変異細胞で、Waf-1の誘導を調べたところ正常p53細胞ではWaf-1の誘導が観察されたが、123A変異細胞では見られなかった。また、123A変異細胞では、G1停止が見られなかった。しかし、BaxとMDM2の誘導とBcl-2の減少は正常p53細胞と123A変異細胞共に観察された。また123A変異細胞ではアポトーシスが早期に起こったがこの時期に対応してFasの誘導が見られた。このことより、Waf-1はFasの誘導を制御しているのではないかと考えられた。
|