研究分担者 |
斎藤 真哉 青山学院大学, 経営学部, 教授 (40215538)
片山 覚 早稲田大学, 商学部, 教授 (90063742)
會田 一雄 (曾田 一雄) 慶應義塾大学, 総合政策学部, 教授 (30159264)
古庄 修 亜細亜大学, 短期大学部, 助教授 (90219113)
鈴木 豊 青山学院大学, 経営学部, 教授 (00077877)
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研究概要 |
本研究の目的は,非営利組織体に関する財務情報の開示に関する社会的関心の増大を背景として,非営利組織体の記帳システム,会計基準,監査および税務に関して実証的・理論的考察を行うことにある。まず,非営利組織体をその所有形態から,プライベート・セクターとパブリック・セクターに区分し,アンケート・ヒアリング調査を行い非営利組織体の会計の現状を明らかにするとともに,問題点を抽出した。 (1)プライベート・セクターに関する研究成果:プライベート・セクターの会計基準は,近年「社会福祉法人会計基準」などに見られるように,事業の効率性,財務的生存力などを開示する視点から,企業会計の財務情報開示の思考が導入される傾向が見られる。しかし,プライベート・セクターにおける効率性,財務的生存力は企業会計のそれと同質のものなのか,また,例えば,使命(存在価値)との関連で,プライベート・セクターが開示すべき財務情報の内容など今後課題とすべき問題点がある。 (2)パブリック・セクターに関する研究成果:アンケート・ヒアリング調査の結果,現状では77%が複式簿記を採用していない地方自治体が,その会計制度について強い関心を持ち,例えば,貸借対照表を中心とした情報の充実,監査制度の導入さらに統一的会計基準の必要性を認識し,何らかの改革を試みようとする姿勢が見られた。しかし,開示すべき情報の内容,企業会計の思考を導入した会計基準の妥当性など,プライベート・セクターと同様の課題があることが認められる。
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