研究課題/領域番号 |
12440054
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 京都薬科大学 |
研究代表者 |
小池 千代枝 京都薬科大学, 薬学部, 教授 (20097835)
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研究分担者 |
土山 明 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90180017)
深田 守 京都薬科大学, 薬学部, 助教授 (00097841)
梅本 光一郎 京都薬科大学, 薬学部, 助手 (80097831)
奥田 治之 群馬県立ぐんま天文台, 副台長 (50025293)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
16,500千円 (直接経費: 16,500千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
2000年度: 11,000千円 (直接経費: 11,000千円)
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キーワード | 結晶質シリケイト / 星周塵 / 星間塵 / 赤外スペクトル / 赤外線天文学 / 遠赤外 / Mg-richシリケイト / 光学的性質 / forsterite / pyroxene / 吸収係数 / 結晶性シリケイト / 星間・星周塵 / 反射率 / 中間赤外 / ピーク波長 |
研究概要 |
ヨーロッパが打ち上げた赤外線観測衛星ISOの観測結果により、若い天体だけでなく、進化の進んだ星の周りにも結晶質シリケイトの存在が明らかになり、従来からのアモルファスナなダストという常識が覆された。観測と比較して進化の異なる天体で物質の生成過程や存在量を明らかにしようとするとき、良質な光学的物性値のデータが少ないのが現状であり、我々はいろいろな星周塵・星間塵候補物質についての光学的性質を明らかにすべくとりくんできた。検出されている典型的な結晶質シリケイトはMg-richなforsteriteとenstatiteである。これらのシリケイトはヘリウム温度に冷やすとピークは鋭くなり、ピークの位置は短波長側にずれ、観測結果とよく一致することを明らかにした。すなわち星周・星間塵は数10Kという非常に低温状態におかれていることがわかった。さらに、宇宙にはMg原子と同じくらいFe原子も存在しており、Mg/Fe比によりスペクトルがどのように変化するかを調べることは物質の進化を考える上でも重要であり、我々は組成の異なるolivineとpyroxeneについてバルクおよび微粒子のスペクトルについて測定し、ピークはFeの割合が増加するにつれ長波長側に系統的にずれること、とくに端成分に近いところほど急激に変化することを明らかにした。また、老年期の星の周りに65ミクロン付近に幅広いピークが検出されているが、これはH_2Oの氷によるといわれていたが、よく調べてみると氷だけでは説明できないので、我々はCa-richなdiopsideにより説明できると主張した。これを契機に、オランダでは低温凝縮物である炭酸塩のcalciteやdolomiteを検出した。我々は高温凝縮物のサンプルを生成して、スペクトルを調べているが、未同定のピークが説明できそうであり、ますますおもしろい段階にきている。
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