研究課題/領域番号 |
12670850
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
橋本 学 秋田大学, 医学部, 助教授 (40156295)
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研究分担者 |
佐々木 昌博 秋田大学, 医学部, 講師 (20221278)
館 悦子 秋田大学, 医学部, 医員(臨床)
渡辺 磨 秋田大学, 医学部, 助手 (90261669)
石山 公一 秋田大学, 医学部, 助手 (90344762)
平野 義則 秋田大学, 医学部, 助手 (80261668)
佐藤 公彦 秋田大学, 医学部, 助手 (50261657)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2003年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 喫煙 / CT / 肺 / たばこ / air trapping |
研究概要 |
高分解能CTにて喫煙が吸気・呼気による肺野濃度の変化及びair trapping(AT)の状態や気腫性変化にどのような影響を与えるか検討した。喫煙歴のない15例(平均年齢26歳)にて肺野濃度変化・ATの出現状態と撮像体位がこれに影響するかどうか検討した。検討肺野部位は左右の上・中・下肺野である。体位変換で消失するATが加重部位を中心に67%でみられ、肺野濃度変化は下肺野の加重部位で最も高く、これらは体位による違いはみられなかった。このことは、通常施行される背臥位のみで検討しても問題ないことがわかった。次に20例(平均年齢26歳)でATと呼吸による肺野面積変化と体格との関連について検討した。その結果、AT+群(66部位)でAT-群(54部位)に対し有意(P<0.001)に呼吸面積変化が大きかった。また、体格指数をみるとAT+群(11例)は22、AT-群(9例)は19と違いがみられた(P<0.05)。即ち、AT出現には胸郭運動と体格が要因として重要と考えられた。喫煙者36例(男性30例、女性6例、平均年齢56歳)と非喫煙者23例(男性4例、女性19例、平均年齢59歳)を対象にして、肺野濃度変化、ATと気腫性変化の出現率及び呼吸機能との対比をおこなった。ATは非喫煙群の89%、喫煙群の53%にみられ,気腫性変化は非喫煙群には認められず、喫煙群の44%に出現した(いずれもP<0.05)。また、1秒率は非喫煙群が84%、喫煙群が69%と喫煙群で著明な低下がみらえた。しかし、肺野濃度変化は喫煙歴による違いはなかった。また、喫煙群でATの認められた症例と認められない症例で比較検討した。ATを認めない症例で1秒率が60%と、認めた症例の76%に比較して著明な低下があった(p<0.001)。また、喫煙群で気腫性変化の出現の有無で検討すると1秒率や肺野濃度変化に大きな変化はなかったが、喫煙係数は気腫性変化+群で有意に高かった。ATは生理的な病態であり、喫煙による呼吸機能異常に最も関連するのはATの出現がないことであった。
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