研究分担者 |
武部 尚志 お茶水女子大学, 理学部, 助教授 (60240727)
神保 道夫 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (80109082)
今野 均 広島大学, 総合科学部, 助教授 (00291477)
熊原 啓作 放送大学, 教養学部, 教授 (60029486)
森田 良幸 広島大学, 大学院・理学研究科, 助手 (20243545)
太田 泰広 広島大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10213745)
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研究概要 |
アフィン量子群U_q(g),g:アフィンリー環,の準Hopf変形として定式化される楕円量子群で,特に面型と呼ばれるB_<q,λ>(g)についてその表現の整備と可解格子模型への応用に関する研究を行った. 1.面型楕円量子群B_<q,λ>(g)のDrinfeld実現 g=A^<(1)>_n, A^<(2)>_2の場合に,アフィン量子群U_q(g)のDrinfeldカレント(生成元の母関数)を楕円関数的に変形して得られる楕円代数U_<q, p>(g)のカレントを用いて面型楕円量子群B_<q,λ>(g)のL-作用素を実現し,結合代数としての同型U_<q, p>(g)〓B_<q,λ>λ(g)【cross product】C{H^^^}を示した.ここでC{H^^^}はgのランク個の生成元の組{P_j, Q_j}を主として構成されるHeisenberg代数である. 2.楕円代数U_<q, p>(g)および面型楕円量子群B_<q,λ>(g)の自由場表現と可解格子模型の代数解析 楕円代数U_<q, p>(g)を考えることの利点は,自由場表現が可能になることである.g=A^<(1)>_n, A^<(2)>_2の場合に,U_<q, p>(g)のレベル1の自由場表現を構成し,無限次元と有限次元の最高ウェイト表現空間およびその上に働くU_<q, p>(g)の頂点作用素(B_<q,λ>(g)の繋絡作用素のU_<q, p>(g)-対応物)の実現を与えた.また,A^<(1)>_n型やA^<(2)>_2型の制限面型格子模型の状態空間がU_<q, p>(g)-加群として得られることやU_<q, p>(g)の頂点作用素が模型の状態空間に働く格子頂点作用素を与えることを示した. 3.面型楕円量子群B_<q,λ>(sl^^^_n)と変形W_n-代数 g=A^<(1)>_1,A^<(2)>_2に対して知られているU_<q, p>(g)の頂点作用素と変形W(g^^-)-代数(この場合は変形Virasoro代数)の生成元の母関数との関係を高ランクg=A^<(1)>_nの場合へ拡張して,上で構成したU_<q, p>(sl^^^_n)のレベル1の頂点作用素のニュートラルなフユージョンから変形W_<n-1>-代数の生成元の母関数が導出できることを示した.
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