研究概要 |
1.二木不変量は閉複素多様体上のケーラー・アインシュタイン計量の存在に対する障害である.本研究において,二木不変量と閉複素多様体をファイバーとする円周上のファイバー束のウィッテンホロノミーとの関係を与えた.この結果は以下に掲載された. K.Tsuboi, On the Einstein-Kahler metric and the holonomy of a line bundle, Proc.Edinburgh Math.Soc., Vol.45(2002),83-90. 2.0次元,1次元,3次元の球面は群の構造を持つ.本研究において,この構造を用いて,コンパクトな概複素多様体上の有限群作用の固定点情報を得るための新しい公式を与えた.この結果は以下に掲載された. K.Tsuboi, A fixed point formula for compact complex manifolds, J.Math.Kyoto Univ., Vol.42(2002),1-20. 3.多様体上の群作用は多様体の対称性を表す.本研究において,コンパクト多様体上の有限群作用の存在に対する障害として楕円型作用素の同変行列式を用いるという新しい方法が発見された.この結果は以下に掲載された. K.Tsuboi, The finite group action and the equivariant determinant of elliptic operators, J.Math.Soc.Japan, vol.57(2005),95-113.
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