研究課題/領域番号 |
15590606
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内科学一般(含心身医学)
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研究機関 | 国立国際医療センター(研究所) |
研究代表者 |
有賀 悦子 国立国際医療センター(研究所), 消火器疾患研究部, 研究員 (20343551)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2006年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2005年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | FACT-BRM / QOL / 活性化T細胞 / 癌免疫療法 / 緩和医療 / サイトカイン |
研究概要 |
進行癌患者の生体内では免疫抑制性サイトカインが優位となり、末梢血中のリンパ球数減少を伴ってQOLが低下している。この病態に対して活性化した自己T細胞を移入することによるQOL及び生体内免疫状態の変動をQOLアンケート調査と末梢血フローサイトメトリー解析により評価した。進行癌患者62名に対して自己末梢血中の単核細胞を採取し、固相化抗CD3抗体とIL-2にて2週間培養して誘導した活性化T細胞を点滴にて末梢静脈より2回移入し、その前後でQOLアンケート調査及び末梢血白血球数測定、リンパ球比率測定、フローサイトメトリー解析を実施して比較検討した。QOLアンケート調査票として生物学的治療専用のFACT-BRM英語原版を元に日本語翻訳版を作成し、パイロット試験を実施して妥当性と適切性を確認した後に完成した全42項目から臨床試験用に27項目に限定したFACT-BRM-TOI(trial outcome index)を用い、各質問に対する答えをFACIT Scoring Programに沿ってスコア化した。活性化T細胞を投与した62名中25名(40%)においてT細胞移入後にQOLスコアが増加し、QOLの改善が認められた。またリンパ球数の増加は測定可能であった46例中34例(74%)に認められ、サブセット解析にてCD8β陽性CD28陽性T細胞とCD3陽性CXCR3陽性T細胞の増加が認められた。これより活性化T細胞移入後の生体内では活性化TypelT細胞が増加し、Type1免疫優位の状態となり、QOLの改善に寄与することが推測された。今後の課題として、疾患と病期の等しいT細胞非移入群におけるQOLの変動との比較検討及びT細胞移入によるQOL改善群と非改善群との差異解析が必要と考えられる。
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