研究課題/領域番号 |
15K01251
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
自然災害科学・防災学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
宮縁 育夫 熊本大学, くまもと水循環・減災研究教育センター, 教授 (30353874)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2015年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 斜面崩壊 / 土石流 / テフラ層序 / 歴史学的調査 / 災害発生履歴 / 火山 |
研究成果の概要 |
わが国に広がる火山地域で多発するテフラ斜面の崩壊現象について,その発生メカニズムと頻度をテフラ層序学的調査と古文書等による歴史学的調査によって検討した.2012年7月の阿蘇カルデラおよび2013年10月の伊豆大島における斜面崩壊では,すべり面上下のテフラ層での粒度組成・硬度・透水性の差異が原因であることが明らかになった.また,阿蘇カルデラ壁斜面では,発見された堆積物間に挟在する年代既知のテフラ層や埋没土壌層の放射性炭素年代値から,同一斜面において豪雨に伴う崩壊や土石流は少なくとも400~1800年間隔で起こっていることが判明した.こうした事実は,将来の防災計画のための基礎資料になると考える.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
阿蘇火山周辺域における1953年以前の土砂災害発生履歴について検討した研究は現在のところ見当たらない.この地域では近年,テフラ層序に関する研究が進展し,鍵層の年代が明らかになっており,災害発生頻度を評価するための好条件がそろっている.また,熊本・阿蘇地域に保管されている古文書の調査など歴史学的手法を組み合わせて,土砂災害発生履歴について検討したことが本研究の特色である.研究対象地域は今後も噴火災害のほか,豪雨による土砂災害発生ポテンシャルが極めて高い.本研究で得られた結果は,将来の防災計画を策定するうえで重要であり,他の火山地域での土砂災害の抑止・軽減にも貢献するものである.
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