研究課題/領域番号 |
15K11985
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
情報学基礎理論
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
伊藤 大雄 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (50283487)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2015年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 定数時間アルゴリズム / 劣線形時間アルゴリズム / ビッグデータ / 複雑ネットワーク / グラフアルゴリズム / 性質検査 / 超有限性 / スケールフリー / 漸進型アルゴリズム / 階層構造 / 一般化将棋 / 計算複雑さ / ボードパズル / 超有限 / 分割信託 / 孤立クリーク / 一般化ボードパズル / ケーキ分割問題 / 分割神託 |
研究成果の概要 |
本研究では、「劣線形時間パラダイム」の基本技術の確立を目的として行った。本研究期間における顕著な成果は、WebやSNSなど、複雑ネットワークと呼ばれる現実的な巨大グラフに対する万能定数時間アルゴリズムの提案である。すなわち、複雑ネットワークをモデル化したHSF (Hierarchical Scale Free) というマルチグラフの無限集合を定義し、それに対しては任意の性質が定数時間検査可能であることを証明した。これは疎でありかつ次数上限を持たない、所謂一般グラフと呼ばれる枠組みの非自明なクラスに対する初めての万能定数時間アルゴリズムである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ビッグデータ時代においては、すべてのデータを読まず一部のデータのみから全体の性質を計算する、劣線形時間アルゴリズム、中でもどんなにデータが巨大になっても高々決まった量のデータしか読まない、定数時間アルゴリズムが重要になる。提案者はこれを「劣線形時間パラダイム」と名付け、そのための基本技術の開発に挑んでいる。今回の成果は、典型的なビッグデータである複雑ネットワークに対する非常に一般性のある定数時間アルゴリズムの提案であり、現実的なビッグデータに対して有効な定数時間アルゴリズムの理論的枠組みを世界で初めて与えた結果であり、理論的工学的インパクトは非常に高い。
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