研究課題
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
TFEBはリソソーム生合成のマスター遺伝子である。リソソームへの生体内基質の蓄積などのストレスにより、TFEBは細胞質から核に移行して活性化する。本研究では、リソソーム病の脳において、TFEBの役割と神経細胞死に対する関係性を解析することを目的とした。中枢神経症状を呈するリソソーム病モデルマウスの脳において、TFEBは活性化して核移行していることが明らかになった。また、Sandhoff病モデルマウスにおいて脳特異的にTFEBをKOすると、神経細胞のアポトーシスが増大した。TFEBはリソソーム病の神経細胞において、オートファジー異常を回避し、神経保護的に働いていると考えられる。
リソソーム病は、リソソームに存在する加水分解酵素の遺伝的欠損により発症する。生体内基質のリソソームへの過剰な蓄積により様々な症状を呈する先天性代謝異常症であり、わが国において難病指定されている。本研究成果は、治療法が存在しない中枢神経症状を呈するリソソーム病において、リソソーム生合成を司る転写因子TFEBが、オートファジー異常を改善することで神経保護的に働いていることを明らかにした。これらの成果により、新たな治療法が期待される。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 1件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (40件) (うち国際学会 6件、 招待講演 3件) 備考 (4件) 産業財産権 (1件) 学会・シンポジウム開催 (2件)
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http://pub2.db.tokushima-u.ac.jp/ERD/person/124430/profile-ja.html