研究課題/領域番号 |
15KK0311
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
胎児・新生児医学
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
中村 信嗣 香川大学, 医学部附属病院, 助教 (30437686)
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研究協力者 |
Wong Flora Monash University, The Richie Centre, 准教授
Walker David
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研究期間 (年度) |
2015 – 2018
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
14,170千円 (直接経費: 10,900千円、間接経費: 3,270千円)
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キーワード | 早産児 / 神経血管反応 / 近赤外分光装置 / NIRS / 早産羊 / 胎児羊 / 感覚野 / 神経血管カップリング / 胎児 / 大脳皮質感覚野 / 体性感覚誘発電位 / 低酸素 |
研究成果の概要 |
本研究結果から、胎児脳における感覚刺激後の脳循環反応は、弱い刺激には脳血流を増やし酸素供給を増やすことはできるが、強い刺激になると、それに伴う酸素需要を満たすことができないため、脳血流は減少してしまう事が考えられた。しかし生後に、強い刺激に対する酸素需要を満たす脳血流増加が可能となるような急速な感覚野の機能的発達がおこることも、本研究結果から示唆された。また、早産脳においては、胎児期と異なり、胎盤から剥離された状況下では、生後の子宮外環境への急速な適応がおこり、新生児と同様な機能的発達が起こることが推察された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究結果より、子宮内の低酸素負荷などにより、感覚野における機能的発達過程が影響され、その後、子宮外に出ることで、早産児は過度の刺激に反応してしまい、脳の血管が異常な機能的発達を遂げ、後の発達障害などにつながっていくことが予想される。これらの仮説が明らかとなることで、早産児の発達障害の原因究明につながり、早期のリハビリテーション介入、父母の愛着形成のためのタッチングなどの早期治療へ発展できることが期待される。また、本研究で使用された脳波と近赤外分光装置を用いた、簡便で非侵襲的な神経血管カップリング評価方法が、早産児へ臨床応用されることが期待できる。
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