研究課題
基盤研究(B)
近年、自然免疫系が、病原体成分だけでなく自己成分により影響を受け、慢性炎症疾患や、ガン転移、生活習慣病などとも深い関わりがあることが明らかとなってきた。したがって、それらの疾患の理解や創薬を考える際には、自然免疫系調節機構の理解が不可欠である。研究代表者は、自然免疫系の中心的なシグナル伝達であるNF-κB経路を調節する新規cGMP経路を明らかにしている。本研究では、遺伝学的解析に優れたショウジョウバエを用いた解析と、これまでの解析結果が蓄積されているヒト培養細胞での解析を組み合わせ、cGMP経路によるNF-κBシグナルの調節機構の一端を明らかにした。
自然免疫系が、病原体成分だけでなく、自己由来のリガンド(内因性リガンド)も認識することが明らかとなってきた。その際、病原体成分では強い反応が一過的に誘導されるのに対して、内因性リガンドでは弱い反応が持続的に誘導され、慢性炎症となる。したがって、このような自然免疫応答の違いが、どのようにして生じるのかを理解することが重要である。本研究により、自然免疫系の中心的なシグナル伝達であるNF-κB経路の調節機構が明らかとなり、自然免疫制御機構の理解に重要な進展が見られた。
すべて 2018 2017 2016 その他
すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 3件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (10件) (うち国際学会 6件、 招待講演 5件) 備考 (1件)
Biochemical and Biophysical Research Communications
巻: 495 号: 1 ページ: 395-400
10.1016/j.bbrc.2017.11.004
120006375092
Disease Models & Mechanisms
巻: 10 号: 3 ページ: 271-281
10.1242/dmm.027102
J. Exp. Biol.
巻: 219 ページ: 2331-2339
10.1242/jeb.122960
http://www.pharm.tohoku.ac.jp/~seimei/seimei_original.html