研究課題
若手研究(A)
哺乳類動物の血液や体液にはタンパク質が豊富に存在する。一方でストレスを受けたタンパク質は変性する。細胞内ではタンパク質品質管理経路が異常タンパク質を分解することでタンパク質恒常性を保つことがわかっているが、細胞外のタンパク質恒常性維持機構はよくわかっていなかった。細胞外異常タンパク質の分解経路を探索したところ、細胞外シャペロンが細胞外異常タンパク質を選択的に分解へ導くChaperone and Receptor mediated Extracellular protein Degradation(CRED)経路の同定に至った。この経路が血液内タンパク質恒常性維持に重要であることが示唆された。
細胞外へのタンパク質沈着は神経変性疾患などの疾患の要因となることが知られている。しかし細胞外タンパク質を除去するシステムはよくわかっていない。本研究成果は、細胞外変性タンパク質を選択的にリソソーム分解するシステムを世界で初めて明らかにした。このことはタンパク質分解関連学術分野に新しい知見を導入し、当該分野が新しい方向性へも発展することが期待される。今後このシステムを応用することで、疾患の原因となる異常タンパク質を選択的に取り除く新規疾患治療方法の開発へと発展し、いまだ治療法の開発に至っていない難治性の神経疾患への応用も期待される。
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すべて 雑誌論文 (13件) (うち国際共著 2件、 査読あり 11件、 オープンアクセス 6件) 学会発表 (19件) (うち国際学会 5件)
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