研究課題/領域番号 |
16K05466
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数理物理・物性基礎
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
矢久保 考介 北海道大学, 工学研究院, 教授 (40200480)
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研究分担者 |
小布施 秀明 北海道大学, 工学研究院, 助教 (50415121)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | フラクタル / 臨界現象 / 複雑ネットワーク / スモールワールド / 自己組織化 / 数理物理 |
研究成果の概要 |
複雑ネットワークにおけるフラクタル性の起源の解明に向けた研究を行うことで、以下の成果が得られた。(1)ネットワークの成長と過負荷による崩壊現象との間の拮抗関係に基づくSOCダイナミクスのモデルを提唱した、(2)SOCモデルにおける時間発展の過程でフラクタル構造やスモールワールド構造、および両者のクロスオーバーが現れることを示した、(3)フラクタル複雑ネットワークにおけるハブ間長距離反発相関を定量化するため、長距離次数相関を一般的に記述する方法を提案した、(4)隣接ノード間の負次数相関だけではフラクタル性は生まれないこと、ハブ間の反発相関がフラクタル性の起源と密接に関係することを解明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現実の複雑ネットワークはスモールワールド性を有する構造とフラクタル性をもつ構造に大別される。この内フラクタル構造の起源は未だ明らかにされていなかったが、本研究でSOCがフラクタル構造の一つの起源であることが解明されらことにより、大域的構造相関の発現がユークリッド距離の有無と無関係に統一的に理解できることが明らかとなった。また、複雑ネットワークにおける長距離次数相関という大域的構造相関が一般的に定式化されたことで、ネットワークの様々な構造的性質やネットワーク上のダイナミクスが長距離次数相関とどのように関係しているかを定量的に研究するための礎が築かれた。
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