研究課題
基盤研究(C)
グリオーマ幹細胞の自己複製を担保するニッチの阻害はグリオーマ幹細胞の根絶に繋がると考えられている。膠芽腫において血管性ニッチと低酸素ニッチが報告されているが、その特性は十分に解明されていない。本研究ではニッチのライブイメージングを行い、二種類のニッチ及びニッチ内の幹細胞の可視化に成功した。その結果、二つのニッチが同一腫瘍内に存在しうること、異なる時期に形成されることを見出した。さらに、二つのニッチと離れて存在し、自ら分泌する因子を介し微小環境を変える幹細胞が存在することを見出した。このようなグリオーマ幹細胞が形成する自律性ニッチの解明はニッチ療法を確立する上で不可欠であると考えられた。
膠芽腫において、グリオーマ幹細胞を標的とした新しい治療戦略が期待されている。グリオーマ幹細胞ニッチの形成時期、成立条件及び分子機構の解明はニッチ、膠芽腫に関する生物学的理解を深め、抗ニッチ療法の確立につながると期待できる。また、ニッチ成分解析より浮かび上がった因子、特に代謝関連因子はトレーサー画像診断においてマーカーとして利用できる可能性があり、今後、腫瘍再発の早期発見につながると期待できる。
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すべて 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 3件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (12件) (うち国際学会 2件、 招待講演 9件) 備考 (2件)
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