研究課題/領域番号 |
16K08617
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
岸田 聡 名古屋大学, 医学系研究科, 講師 (20402563)
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研究分担者 |
坂元 一真 名古屋大学, 医学系研究科, 助教 (60612801)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 神経芽腫 / Midkine / 骨髄転移 / 線維芽細胞 / シスプラチン / 細胞内シグナル伝達 / 薬剤耐性 |
研究成果の概要 |
分泌性の成長因子であるMidkineについて、神経芽腫の骨髄転移細胞において、抗がん剤であるシスプラチンに対する耐性誘導に寄与している可能性が示された。つまり、シスプラチンとMidkine標的治療とを併用することにより、骨髄転移巣を効果的に叩くことができる可能性がある。一方でin vitroの結果からは、マウス線維芽細胞 (MEF)がMidkineに対して顕著に応答することを見出した。線維芽細胞がMidkineに応答したことから、がん組織におけるMidkineの作用について、その標的が、がん細胞だけでなく、線維芽細胞等、間質を形成する細胞も含まれる可能性が示唆される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
神経芽腫の治療において、最も致命的となるのは「再発」であり、好再発部位の一つが骨髄である。つまり、悪性度の高い神経芽腫細胞にとって、原発部位よりもむしろ、骨髄の環境の方が幸便であることが推察される。この骨髄に転移した神経芽腫細胞を効果的に叩く治療法が開発されればインパクトがあるが、本研究で明らかにしたMidkineの機能は、その大きなヒントを与えていると考えられる。Midkineが、骨髄に転移した神経芽腫細胞のシスプラチン耐性誘導に寄与している可能性が示唆されたため、その働きを阻害することで、シスプラチン薬効の奏功を期待できる。
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