研究課題
基盤研究(C)
内因性自然免疫が関与する抗B型肝炎ウイルス(HBV)作用を検討し、HBV関連肝細胞癌(HCC)のサロゲートマーカー探索を検討した。急性肝炎(20例)を短いintervalで採血し、次世代シークエンサーによる経時的なHBV DNA多様性の検討を進めたが、Genotype特異的なPrimer設計に難渋した。そこで、HBVゲノム変異によるHCCへの関与(HCC有;89例、HCC無;356例)を検討した。HBs抗原低値かつHBコア関連抗原高値がHCC高リスク群であることを見出した。HBs抗原をコードするpreS/S領域の変異によるがん形成の可能性や、宿主ゲノムへの組み込みの可能性などが示唆された。
現在の治療戦略では、B型肝炎ウイルス(HBV)根絶に不可欠なcccDNAを制御することはできず、HBV関連肝細胞癌(HCC)発症も制御できず、HCC早期発見の手段も限定的である。本研究は、細胞内におけるHBVゲノム変異ないし組み換えに着目した治療戦略の可能性を模索し、その結果としてHBs抗原タンパクの変異がHCC発症と関連する可能性を見出した。従来から提唱されていたHCCリスク集団とは異なり、新たなHCCリスクのサロゲートマーカーに繋がる可能性があり、社会的意義は大きく、さらに宿主ゲノムへのHBVインテグレーション解析の重要性が再認識されたことから、学術的意義も高いと考える。
すべて 2019 2017 2016
すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 8件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)
肝臓
巻: 印刷中
130007650443
Indian J Gastroenterol.
巻: 36 号: 3 ページ: 235-238
10.1007/s12664-017-0755-3
巻: 58 ページ: 354-356
130006855887
巻: 58 ページ: 626-631
130006225004
Hepatol Res.
巻: 印刷中 号: 8 ページ: 75-783
10.1111/hepr.12612
Case Rep Inter Med.
巻: 3 号: 1 ページ: 16-20
10.5430/crim.v3n1p16
巻: 57 ページ: 299-301
130005160949
日本エイズ学会誌
巻: 18 ページ: 154-162
40020856373