研究課題
基盤研究(C)
研究代表者らはシェーグレン症候群の病態に関与しているB細胞活性化因子(BAFF)がその受容体(BR3)と結合しイオンチャンネルを介した経路で単球やB細胞を活性化することを見出し、イオンチャンネルを同定しこの機序を阻害する化合物を得た。当該化合物はin vitroで患者単球上のイオンチャンネルを介して単球でのBAFF-BR3シグナルを阻害することによりB細胞の活性化を抑制し、自己免疫疾患モデルマウスでの自己抗体産生を抑制し、病態を軽減することが明らかとなった。さらに当該化合物の構造類似体はin vitroにおけるBAFFによる単球やB細胞の活性化に対してより強い抑制作用を有する知見が得られた。
本研究は免疫難病であるシェーグレン症候群(SS)の患者単球の異常活性化機構と病態への関与を明らかにするものである。具体的には患者末梢血単球で発現が亢進しているイオンチャンネル同定し、これを介したシグナルとBAFFシグナルの関与を明らかにした。さらに研究代表者らはこの機構を阻害する作用を有する独自の化合物を得て、SSモデル動物での薬効薬理試験を実施し、有効性を検証することに成功した。本研究はSSの発症メカニズムを明らかにするという点で学術的に有意義であるばかりでなく、きわめて独創性の高い治療標的を見出すことにつながり、SSの新規な治療法の開発という点においても有用である。
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すべて 雑誌論文 (12件) (うち国際共著 2件、 査読あり 11件、 オープンアクセス 7件、 謝辞記載あり 5件) 学会発表 (22件) (うち国際学会 13件、 招待講演 2件) 産業財産権 (1件)
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