研究課題/領域番号 |
16K12807
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
文化財科学・博物館学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
長谷部 徳子 金沢大学, 環日本海域環境研究センター, 教授 (60272944)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 放射線損傷 / 原子間力顕微鏡 / 歴史火山岩 / ジルコン / 歴史年代 |
研究成果の概要 |
鉱物中のUやThがα壊変する際に,親元素が反跳することによって結晶中に傷が生じる。このαリコイルトラック(ART)を利用した年代測定法の確立を目指し,年代既知試料の原子間力顕微鏡観察とU, Th濃度測定を行い,ARTの観察面へのregistration 係数をARTの観察結果から仮定して年代値を計算したところ,概ね期待年代の25%程度の若い年代となった。ARTの認定基準や,年代式の吟味がさらに必要となる結果であった。またジルコン表面の波状構造をARTに起因するものと考えてアニーリング実験を実施したが,1000度1時間の加熱でも波状構造が残っておりアニーリングをうけにくい可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ウラン濃度が比較的高いジルコンでART年代測定が確立できれば,数百年~数万年オーダーの年代決定が可能になり,歴史時代の様々な考古学的,地質学的,環境学的イベントの解明に寄与できる。とくに考古学的・歴史的な火山活動やそれに関連する遺跡・遺物の年代決定や,断層運動の年代決定に加え,第四紀の年代指標となっている広域テフラの放射年代決定を行う事により,海成&湖成堆積物などを用いた歴史時代の環境変動研究のものさしの充実化にも寄与できる。
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