研究課題/領域番号 |
16K14988
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
水圏生命科学
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研究機関 | 秋田県立大学 |
研究代表者 |
岡野 桂樹 秋田県立大学, 生物資源科学部, 教授 (40147070)
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研究分担者 |
黄 裕謙 秋田県立大学, 生物資源科学部, 研究員 (80769547)
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連携研究者 |
小黒 美枝子 ヤマザキ動物看護大学, 動物看護学部, 教授 (20160830)
尾崎 紀昭 秋田県立大学, 生物資源科学部, 准教授 (50468120)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | レイシガイ / イワガキ稚貝への食害 / 卵嚢 / 卵塊 / 肉食性巻貝 / egg capsule protein / amine oxidase / 卵嚢タンパク質 / トランスクリプトーム / アミン酸化酵素 / 卵嚢形成 / 忌避タンパク質 / 海洋機能性構造体 / バイオミメティック新素材 |
研究成果の概要 |
レイシガイのトランスクリプトーム解析を行い、卵嚢形成期の卵嚢形成器官に特異的かつ高発現する遺伝子を探索した。その結果、大型の巻貝ミゾコブシボラのegg capsule proteinの複数のホモローグとアミン酸化酵素を見いだした。これらについて、抗ペプチド抗体を作製し、卵嚢のパラフィン切片を用いて、免疫染色を行った。その結果、これらが卵嚢に存在することが明らかとなった。これらの結果は、これらの遺伝子産物が卵嚢形成器官でつくられ、卵嚢中に蓄積されることを意味しており、これらがいわゆるレイシガイの卵嚢タンパク質、または卵嚢形成に関与するタンパク質であることが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではトランスクリプトーム解析と免疫染色の結果から、レイシガイの卵嚢の主要成分(複数存在)がミゾコブシボラの卵嚢タンパク質のホモログであること、およびアミン酸化酵素が卵嚢の硬化に関連する可能性を明らかにした。また、ニチリンヒトデの忌避タンパク質のホモログも蝟集期の卵嚢形成器官だけに特異的かつ大量に発現しており、この分子が、何らかの生物間相互作用に関わる可能性が見いだされた。レイシガイは、構造的に優れた卵嚢中で比較的少数の胚を育てその周辺に蝟集することが生殖の特徴である。本研究が、巻貝の卵嚢の基礎的な研究に留まらず、イワガキ稚貝の食害をもたらすレイシガイの駆除法の開発につながることを望む。
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