研究課題/領域番号 |
16K15292
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
吉村 昭彦 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (90182815)
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研究協力者 |
近藤 泰介
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 腫瘍免疫 / メモリーT細胞 / 疲弊化 / Notch / 分化制御 / 細胞移入療法 / 幹細胞メモリーT細胞 / 記憶T細胞 / 免疫学 / 代謝 / Notchシグナル / 抗腫瘍免疫 / 獲得免疫 / 細胞老化 / リプログラム / 癌 / シグナル伝達 |
研究成果の概要 |
最近、新規メモリーT細胞サブセットである幹細胞メモリーT(Tscm)細胞が発見され、新たなT細胞移入療法の素材として注目されている。Tscm細胞は長命で抗原刺激に応答して急速に増殖し、多数のエフェクターT細胞を産生する。我々はヒト末梢血よりEBウイルスや腫瘍抗原特異的T細胞を増幅させたのち、ヒトNotch-ligand, hDLL1を発現するOP9細胞と共培養することにより、エフェクターT細胞をTscm様細胞(iTscm) に転換できることを示した。iTscm細胞はヒト化マウスモデルにおいて従来の活性化T細胞よりもはるかに強い抗腫瘍能力を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
試験管内におけるTscm細胞の作製法およびがん免疫療法への応用が多数報告されている。しかしながら既報の作製法はナイーブT細胞に弱いTCR刺激やシグナル阻害剤を用いることで活性化を抑制しながら分化を誘導するものである。我々が開発したiTscm細胞は一旦活性化して疲弊化したT細胞からも作成できるところが特徴である。すなわち分化段階を一段巻き戻したものであり、このメカニズムを解明する事でいまだ十分解明されていないTscmの発生機構が明らかになると思われる。また我々の方法はがんのT細胞移入療法の効果を高めうると考えられる。
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