研究課題/領域番号 |
16K18750
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
水圏生命科学
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研究機関 | 県立広島大学 |
研究代表者 |
松本 拓也 県立広島大学, 人間文化学部, 准教授 (30533400)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | フグ毒 / テトロドトキシン / 腸管吸収 / 尿中排泄 / トランスポーター / Caco-2 / LLC-PK1 / MDCK II / 食中毒 |
研究成果の概要 |
本研究では,消化管と腎臓由来の培養細胞を用いて,フグ毒テトロドトキシン(以下,TTXと略記)の消化管吸収と尿中排泄メカニズムを評価した。その結果,有機カチオンを輸送するトランスポーター(OCTNやOCT)がTTXを腎臓から尿中へ排泄していることが示唆された。また,ヒトの腸管におけるTTXの吸収に関わるトランスポーターの探索については,有機アニオン輸送ポリペプチドOATPや薬物排泄トランスポーターMRPおよび有機カチオントランスポーターOCTが関与していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
フグ毒テトロドトキシン(TTX)の腸管吸収や尿中排泄に関する知見はほとんどない。フグ毒が,ヒトの体内へどのように吸収され,排泄されるのかを明らかにすることが食中毒対策として必要であるため,本研究を実施した。本研究で得られた成果は,フグ食中毒の治療法の開発に進展する可能性がある。即ち,TTXの腸管吸収に関与するトランスポーターを特異的に阻害することでTTXの腸管吸収を抑制し,血中TTXレベルを低下させることができれば,致死率の低下や症状の緩和が望める。さらに,今回明らかにした尿中排泄に関与するトランスポーターを活性化させる何らかの方法が確立できれば,TTX の排泄を促進して早期回復が期待できる。
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