研究課題/領域番号 |
17330042
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
理論経済学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
春山 鉄源 神戸大学, 経済学研究科, 教授 (70379501)
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研究分担者 |
中谷 武 神戸大学, 経済学研究科, 教授 (40093281)
片山 誠一 愛知学院大学, 商学部, 教授 (70047489)
中村 保 神戸大学, 経済学研究科, 教授 (00237413)
芦谷 政浩 神戸大学, 経済学研究科, 准教授 (10304057)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
12,510千円 (直接経費: 11,700千円、間接経費: 810千円)
2007年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2006年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
2005年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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キーワード | 経済理論 / 経済政策 / 市場競争 / 知的財産権 / 長期的経済成長 / 市揚競争 |
研究概要 |
本研究プロジェクトの大きな目的は、閉鎖経済や開放経済の動学的一般均モデルを構築し、技術進歩や経済成長に対する知的財産権と競争政策の長期的効果について理論的分析を行うことであった。具体的には、4つの目的を設定してあり、以下では個々の目的がどう達成されたかを簡単に説明する。第1に、閉鎖経済で知的財産権が技術進歩に非単調的な効果を及ぼす理由を明らかにすることである。春山の最近の研究によると、企業の生産性の異質性をスタンダードな技術進歩モデルに導入することにより「非単調性」が発生することが明らかにされた(この論文は、現在執筆中である)。すなわち、1つの理由として企業の異質性が考えられる。第2の目的は、完全競争の下でも研究開発のインセンティブが生み出されることを示すことである。この結果は、知識を「形式知」と「暗黙知」の2つに分け、その蓄積のメカニズムを検討した春山(2007)で明らかにされた。第3の目的は、市場競争が技術進歩に正の効果を与える様々な理由を論証することである。この問題は、春山(2006)で検討され、3つのメカニズムが明らかにされた。第4の目的は、知的財産権と競争政策の相互作用を検討することである。この問題は、上記の理論モデルで検討が可能であるが、具体的な結果を得るには至らなかった。さらに、発表された論文以外に現在執筆中の関連論文があることを書き添えておく。また、この4つの具体的な目的に直接関連する研究以外に、本プロジェクトから派生した研究成果もある。例えば、少子化問題や環境政策を考察した論文を挙げることができる。上に示した結果は、経済政策の効果を理解するうえで非常に重要な知見であると考えられる。一方、研究面で改善すべき点も明らかにされ、更なる研究の必要性が感じられる。
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