研究課題
基盤研究(C)
1.評価試験装置を用いた護岸材の相対評価護岸材評価 試験装置を製作し、種々の流速に対し、環境保全型ブロック2タイプ6種、自然水際要素4種の相対評価を実施した。流速50cm/s以上のとき、底生魚以外の魚においてはブロックには避難場所としての効果があること、高流速ではパネルの穴が小さいものが選好されること、スリットが下流側に存在するブロックが選好されないこと、底生魚は入り口の位置が河床より高いと利用しにくくなること、低流速域に抽水植物があればブロックよりも選好されること、体長が小さい魚にとってはかごマットは有効であるが、大型魚は利用できないことなどを定量的に明らかにした。2.護岸材周辺に特有の環境因子の解析 実験装置における各実験条件の流速、乱れ、気泡などの環境因子を計測した。この結果と1の成果をあわせ、申請者らが開発した修正乗法形選好強度式のうち流速条件、遮蔽条件に対する定量評価を行った。3.構造物周辺の流況および気泡の分布を計算できる流況シミュレーションモデルの作成 数値振動を引き起こさない高精度・高解像度移流項計算スキームに、気泡の連行過程を組み込んだ計算を行った。流況シミュレーションにより1m/sec以上の高流速に対する護岸材内部と周辺の物理環境条件を計算した。4.総括 選好強度式を用いて魚の分布の説明を試みたところ、流速50cm/secを超えると流速の条件でほとんどの魚の分布が説明できることが判明した。流速50cm/sec未満では、その他の条件を加えることで分布が説明できる魚種とできない魚種が存在した。また、流況シミュレーションにより1m/secから5m/secの流速下でのブロックに対する選好性を評価した結果、スリットが下流側に存在するブロックの選好値が極端に低くなった。以上より、高流速時の魚類保全効果について定量的に評価することが可能となった。
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