研究課題
基盤研究(C)
シリコン半導体に代表される機能性材料では、微量の異種元素(ドーパント)を意図的に混入してその性能を大幅に向上させ実用化している。したがってドーパントの振る舞いの理解が機能性発現機構解明に重要である。本研究では、我々が世界で初めて開発した白色中性子ホログラフィーを用いて、様々な機能性材料でのドーパントの振る舞いを観測することに成功した。すなわち半導体材料BドープSi, 白色LED材料BドープSiC、安全な熱電材料BドープMg2Siなどで、ドーパントの位置決定に世界で初めて成功した。これは我々のグループのみが可能な成果であり、本科研費研究により世界の機能性材料開発に大きな進展をもたらした。
我々が開発した白色中性子ホログラフィーを用いた本研究課題において、半導体材料BドープSi, 白色LED材料BドープSiC、安全な熱電材料BドープMg2Si、強相関電子系SmドープRB6(R:Yb. La)において、ドーパントの位置、ドープが周囲の格子に与える構造的影響を直接可視化することに成功した。これは、それぞれの物質での機能発現の理解に不可欠であり、これに成功したのは世界でも本研究課題のみである。ほとんどの機能性材料がドーパントを必要としていることから、ドーパントとドープ効果の観測方法を確立したことは、機能性材料に支えられる現代社会にとってインパクトは大きい。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (53件) (うち国際学会 31件、 招待講演 11件) 備考 (1件)
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