研究課題/領域番号 |
17K05481
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
佐久間 史典 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 専任研究員 (10455347)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | K中間子原子核 / K-pp / πΣp崩壊 / Λ(1405) / 中性子検出 / πΣN崩壊 / 中性子検出器 / S=-1ダイバリオン / 薄型検出器 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、K-pp束縛状態--反K中間子と陽子2個の強い束縛状態--の測定を通じて、量子色力学の予言する豊かな原子核の存在形態の理解を進めることである。本研究ではその主要な崩壊先であると予想されるπΣp崩壊を、Σ->πn崩壊検出を利用して調査するべく、銅とシンチレーターから構成される薄型中性子検出器のR&Dを行った。また、既存のJ-PARC E15実験データより、K-pp束縛状態のπΣp崩壊は位相空間の制限のために抑制されていることを見い出した。さらに、K-pp束縛状態生成メカニズム解明のヒントとなるΛ(1405)pの生成断面積が、K-pp生成に比べて10倍以上大きいことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
K中間子原子核は、中性子星内部などで実現されているような、高密度でコンパクトな状態であると示唆されている。そのK中間子原子核の内部構造等に関する知見を得る上では、本研究のような崩壊モード別の詳細な測定が非常に重要となる。本研究は、そのような研究の先駆けとなった。さらに、そのようなエキゾティックな状態の生成メカニズムを知るうえで重要な、K-p束縛状態であると考えらているΛ(1405)粒子生成との関係を初めて明らかにした本研究の成果は、クォーク間の相互作用である強い力の理論(量子色力学)に基づく研究を推進させるものとなると考えられる。
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