研究課題/領域番号 |
17K07290
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
分子生物学
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研究機関 | 学習院大学 |
研究代表者 |
菱田 卓 学習院大学, 理学部, 教授 (60335388)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | DNA損傷 / 出芽酵母 / DNA相同組換え / 紫外線 / 酵母 / ヌクレオチド除去修復 / 倍数体 / DNA損傷トレランス / 遺伝学 / ゲノム |
研究成果の概要 |
紫外線によるDNA損傷は、ゲノム不安定性を誘発する原因となっており、ヒトにおいては発がんや老化と密接に関連している。本研究では、致死的でない慢性的な紫外線ストレス(CLUV)環境において、紫外線損傷の修復に関与するNER経路の欠損株のストレス耐性機能について詳細に解析した。その結果、1倍体よりも2倍体の方が高いCLUV耐性能を持ち、この違いは直接的な紫外線損傷によるものではなく一本鎖DNAの蓄積が影響していることがわかった。さらに、この倍数体化による耐性獲得には DNA 相同組換えが必須の役割を果たしており、CLUV耐性を獲得する一方でLOH頻度を顕著に増加させることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
遺伝情報物質であるDNAでは、様々なDNA損傷が常に起こっている。そのため、DNA修復機能の欠損はゲノム不安定性の増大を引き起こし、ヒトの発がんリスクを顕著に増加させることが知られている。本実験では、紫外線によるDNA損傷の修復に関与するヌクレオチド除去修復を欠損した酵母細胞を用いて紫外線ストレス耐性機能および染色体構造に及ぼす影響を解析した。その結果、相同染色体間で起こる組換えがストレス耐性機能の向上とゲノム不安定性の増加というトレードオフの関係を生みだしていることが明らかになった。この結果は、DNA相同組換えが発がんの過程で重要な役割を果たしていることを示唆している。
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