研究課題
基盤研究(C)
日本紅斑熱リケッチア(Rj)、非病原性リケッチア、およびCoxiella様共生細菌(CLE)は、マダニの内在性細菌群である。フタトゲチマダニ(Hl)が保有する非病原性R-LONは、特殊な単為生殖系Hlの中で欠落していくことを発見した。また、ヤマアラシチマダニ(Hh)が保有するRjと非病原性R-G4は、マダニ1個体あたりのコピー数がいずれも100~1,000,000であることが判った。さらに、マダニ種とCLE種は共種分化していることも明らかにした。Hhマダニの24種中4種のハプロタイプがRjを保有していることが判った。以上の成果は、今後、国内のダニ媒介感染症の制御に大きく貢献するものと考える。
本研究の学術的意義としては、(i) 日本紅斑熱を引き起こすリケッチア(Rj)のマダニ内のコピー数を明らかにしたこと、(ii) マダニ内の病原性Rjと非病原性R-G4を識別できる検出法を開発したこと、(iii) 単為生殖系のマダニではリケッチアが消えていくことを見出したこと、(iv) マダニ種とCLE種が共種分化していることを発見したこと、(v) マダニのあるハプロタイプが病原性Rjを保有していることが判ったこと、などである。社会的意義としては、公衆衛生上、日本紅斑熱の多発地域での啓発活動に役立つ知見が得られたことと考える。
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