研究課題/領域番号 |
17K08840
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
長岡 功 順天堂大学, 保健医療学部, 特任教授 (60164399)
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研究分担者 |
桑原 京子 順天堂大学, 医学部, 非常勤講師 (10167976)
射場 敏明 順天堂大学, 医学部, 教授 (40193635)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 好中球 / エクトソーム / 敗血症 / 抗菌ペプチド / LL-37 / 細胞外小胞 / アラーミン / 生体防御ペプチド / エクソソーム / ectosome / alarmin / cathelicidin / microparticle |
研究成果の概要 |
好中球を刺激するとエクトソームと呼ばれる細胞外小胞が放出される。我々は、ヒト抗菌ペプチドLL-37がマウス敗血症の病態を改善することを示している。今回、敗血症の病態改善におけるエクトソームの関与について検討した。 LL-37を敗血症マウスに投与するとエクトソームが増加し、また、エクトソームは抗菌活性を有していた。さらに、マウス好中球をLL-37刺激すると抗菌作用を有するエクトソームが放出され、エクトソームを敗血症マウスに投与すると体内の菌数を減少させて致死率が低下した。以上の結果から、LL-37は好中球を刺激して抗菌活性を有するエクトソームを放出することで敗血症の病態を改善することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
エクトソームは、敗血症において増加し、宿主細胞機能を変調させることから、敗血症治療の新たな標的として近年注目されている。申請者は、これまで、生体内抗菌ペプチドであるLL-37の宿主細胞に対する作用を解明してきたが、今回、LL-37が好中球を刺激して、抗菌活性をもつエクトソームの放出することで敗血症の病態改善に関与することを明らかにした。本研究の成果は、新たな視点で、生体内抗菌ペプチドの働きを解明したばかりでなく、将来、抗菌ペプチドを用いた安全かつ有効な敗血症治療法を開発するために有用な情報を提供するという点において意義深いと考える。
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