研究課題
基盤研究(C)
虚血再灌流傷害は、血行再建手法が進歩した今日においても、特異的な予防法・治療法が存在しない未解決の重要課題である。本研究では、申請者がこれまで取り組んできた生理活性脂質代謝物(脂質メディエーター)解析を通して、虚血再灌流傷害の原因となりうる全身ならびに局所の生理活性脂質メディエーター変化の評価を行うことで、病態に関わる新たなメカニズムの端緒を解き明かすことができた。今後のさらなる研究の展開によって、虚血再灌流傷害の新たな病態メカニズムの解明・治療戦略の発見が期待される。
虚血再灌流傷害は、現在の医学では特異的な予防法・治療法が存在せず、臨床現場における重要な課題である。動脈硬化性疾患に由来する心筋梗塞や脳梗塞、さらには臓器移植におけるドナー臓器等では、虚血再灌流に陥った臓器そのものの傷害が生じる。また大血管手術・整形外科手術ならびに災害によって四肢末梢の広範な虚血が生じた場合、再灌流によって肺・腎臓・脳・肝臓等の遠隔臓器に深刻な臓器傷害を生じることが知られている。虚血再灌流傷害を新たな視点から見直し、新しい病態メカニズムを理解したうえで、新規の特異的予防法・治療法を確立することが強く求められている。
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すべて 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 1件、 査読あり 8件、 オープンアクセス 3件) 備考 (2件)
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