研究課題/領域番号 |
17K13053
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
リハビリテーション科学・福祉工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
平賀 真理子 (西部 真理子) 大阪大学, 歯学研究科, 講師 (50638757)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 運動制御 / リーラーマウス / 運動学習 / リーリン / 皮質層構造 / リポタンパク質 / リーラー / 大脳皮質機能 / リーリン欠損マウス / 脳梗塞 / 皮質脊髄路可塑性 |
研究成果の概要 |
大脳皮質運動領域による高次運動機能制御を検討するため、皮質6層の形成に必要な分子であるリーリンを欠損したマウスを用い、その運動野領域を調べた。ホモ接合型リーラーマウスでは、皮質で上肢を動かす際に必要な電流閾値がWTよりも3倍高い事が分かった。ただし、pyramidal投射ニューロンが、発達段階では逆転してII層に位置しているにも関わらずV層で閾値が低く骨格筋収縮を誘発しやすい、という傾向はWTマウスのそれに類似していた。さらにリーリン欠損は骨格筋に直接影響しない事を明らかにした。ヘテロ接合型リーラーマウスでは、運動依存的な領域マップ再構築の低下及び皮質II/III層でLTPの減少が確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
骨格筋-神経接合部位ではなく、大脳皮質や小脳でのリーリンの高次運動機能への関与が示された。ヒトの小脳萎縮では、骨格筋のatrophyが確認されていたが、reelinの発現低下から起こるのではなく、小脳萎縮に関連する運動機能障害による例えばdisuseから起こる2次的な結果だという事が明らかになった。リーリン発現の減少が起きる精神分裂症患者においても細かな高次運動機能の制限が認められているが、マウスモデルでは運動による運動野領域マップ再構築の低下及び、II/III層のLTP欠損を確認した。本成果はリーリンの高次機能可塑性への関与を示し、中枢神経運動機能疾患のさらなる原因解明が今後期待される。
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