研究課題/領域番号 |
17K15551
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
|
研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
永岡 唯宏 藤田医科大学, 総合医科学研究所, 助教 (70634864)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | 神経管閉鎖 / 二分脊椎 / 解剖学 / ユビキチン化 / 発生学 / 発生・分化 |
研究成果の概要 |
我々は、二次元的に細胞を整列させる極性、平面内細胞極性(PCP)を司る蛋白質の一つであるVangl2が、細胞接着分子Nカドヘリンと相互作用することで、正常な神経突起の形成に不可欠な分子であることを示した。しかし、NカドヘリンがPCPのシグナル経路に含まれるかは不明である。本研究ではこの相互作用が、PCPがその形成に関わる神経管閉鎖や、内耳発生にも影響するかを調べた。マウス胚においてはNカドヘリンとVangl2は共に神経板、神経管に発現して、部分的に共局在していた。内耳の発生についても解析を進めている。本研究過程で、Vangl2のユビキチン化がPrickle2の分解を促進することを明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
二分脊椎症は神経管閉鎖異常が原因の難病で、妊娠前から妊娠中の女性の葉酸摂取により予防が可能であるが、約20%の症例では遺伝子異常が原因のため予防は困難である。この異常にはVangl2を含むPCP因子も含まれる。本研究ではVangl2とNカドヘリンの遺伝学的相互作用が神経管閉鎖に重要であることを示した。PCP複合体とカドへリン複合体との間の相互作用が細胞接着の形成を調節することがより普遍的なものである可能性を示唆しているが、更に研究が必要である。本研究を更に発展させることで、Vangl2/N-カドヘリンが神経管形成に果たす役割を明らかにでき、二分脊椎の発生原因の解明に繋がることが期待される。
|