研究課題/領域番号 |
17K17711
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
数理物理・物性基礎
情報学基礎理論
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
森 立平 東京工業大学, 情報理工学院, 助教 (60732857)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 量子非局所性 / 通信複雑度 / XORゲーム / ベルの不等式 / 測定型量子計算 / 量子情報 / 量子計算 / 量子アルゴリズム / 量子通信路 / 量子回路 / ランダム量子回路 / 非局所性 / 非局所箱 / 量子力学 / 理論計算機科学 / 二元関数のフーリエ解析 / Bellの不等式 |
研究成果の概要 |
量子論が持つ非局所性を通信、計算の観点から特徴付けるような研究を実施した。主な研究成果として 1) XOR ゲームの勝率と通信複雑度の関係: XOR ゲームの勝率と通信複雑度の関係について考察した。具体的には通信プロトコルから XOR ゲームの戦略を構成する方法を示し、通信複雑度とXORゲームの勝率の間に成立する不等式を証明した。 (2) XOR ゲームに基づいた非適応的測定型量子計算の計算能力: CHSH ゲームに代表される XOR ゲームのプロトコルを分散計算とみなし、任意に与えられた論理関数を計算をするための計算能力を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
量子論の非局所性に関する研究は2022年のノーベル物理学賞にも選ばれた。量子論の非局所性を操作的に意味のある要請から導出することは自然科学としての量子論の礎に関わる非常に重要な研究課題である。本研究では非局所性の強さと古典通信複雑度の間に成立する不等式を導出した。これは非局所性を操作的な視点から理解するという意味で意義がある。また一方で、本研究で研究した非適応的測定型量子計算は定数段の量子回路で記述できるので、近年開発されているノイズが強い量子コンピュータでも実行が比較的容易である。近い将来実現する量子コンピュータで有用な計算をするために意義のある研究だと考えている。
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