研究課題/領域番号 |
17K19922
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
健康科学およびその関連分野
|
研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
西 真弓 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (40295639)
|
研究分担者 |
堀井 謹子 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (80433332)
|
研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
|
キーワード | 記憶の痕跡 / 光遺伝学 / 幼児虐待 / c-fos遺伝子プロモーター / ストレス / 母子分離 / 虐待の連鎖 / オプトジェネテイクス / c-Fos / 養育行動 |
研究成果の概要 |
本研究では、幼児虐待の動物モデルの一つである母子分離マウスを用い、母子分離ストレスによって活性化する神経細胞を非可逆的にラベルし、成体において母子分離記憶の痕跡をオプトジェネテイクスを用いて再活性化することにより、母子分離記憶を想起することを試みた。さらに、母子分離を受けた雌マウスを通常通り飼育し、正常雄マウスと交配して妊娠・出産させる実験を行なった結果、母子分離を受けた雌マウスは正常雌マウスに比べて子育て行動が劣化し、生後3日までに約85%の子マウスが死亡すること等を見出した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、母子分離を受けたメスマウスが将来母親になった場合に、記憶の痕跡の残された神経細胞をオプトジェネテイクスで特異的に刺激して子育て行動が変化するかを解析し、子育て行動が劣化するならば、「虐待は繰り返される」と言われていた概念の神経基盤を明らかにすることをめざした。最終的にオプトジェネテイクスによる神経細胞の操作にまでは至らなかったが、母子分離を受けたメスマウスが将来母親になった際に子育て行動が低下することを示した。この結果は、虐待のニュースが毎日のように報じられる現代社会において、喫緊に解決すべき課題の解明に繋がるものと考える。
|