研究課題/領域番号 |
18K01190
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
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研究機関 | 放送大学 |
研究代表者 |
杉島 敬志 放送大学, 京都学習センター, 特任教授 (80196724)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | オーストロネシア / 在来政体 / 兄弟姉妹 / インセスト / 招婿婚 / 外来王 / オセアニア / 東南アジア島嶼部 / 比較研究 / フィールドワーク / インドネシア / 東ヌサテンガラ州 / 西カリマンタン州 / 外来王論 |
研究成果の概要 |
本研究はオーストロネシア諸族の在来政体の構成原理を解明する試みである。この目的との関連で次の2つが重要である。その第1は、政体の中心に位置するとともに、親族組織の規範に反する兄弟姉妹関係に焦点をあわせことである。第2は、在来の政体を親族とは異なる構成原理に基づく組織体として扱うことである。本研究では、フィールド調査と文献研究に基づく比較をおこない、オーストロネシア諸族の在来政体の根源に位置する多様なタイプの兄弟姉妹関係に関する情報を収集するとともに、それらの共通点と相違点を明らかにできる分類システムを構築した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的、社会的意義は次の3つである。第1は兄弟姉妹関係に着目することでオーストロネシア諸族の在来政体を広範かつ統合的に比較する展望を確立できたことである。第2は外来の異能の男による政体の創設を政体の基本原理とみなすマーシャル・サーリンズの外来王論と、その根底にある人類学的な理論的前提を批判的に検討する論拠が発見できたことである。第3は、本研究が切り拓いた比較の展望のなかに日本の斎王や琉球の祝女を位置づけ、オーストロネシア諸族との類比と対比を示すことで、日本や琉球の歴史研究にわずかにせよ貢献できる見通しが得られたことである。
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