研究課題/領域番号 |
18K02152
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 神奈川県立保健福祉大学 |
研究代表者 |
吉中 季子 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 准教授 (70434800)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2018年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 女性の貧困 / ライフコース / 公的年金制度 / 高齢単身女性 / 高齢女性の貧困 / 第3号被保険者 / 寡婦 / 単身女性 / シングルマザー / 離婚 / 第3号被保険者制度 / 性別役割分業 / 公的年金 / シニアシングル / 高齢期 / 経済的DV / ライフステージ / DV |
研究成果の概要 |
本研究は、女性(シングルマザー・高齢単身女性)のライフコースを通じて、「女性の公的年金と貧困」問題に迫ることを目的とした。その結果、低年金に至る直接的な原因は、現役時代の賃金が低いことのほかに、免除期間や未加入期間なども含め、加入期間が不十分であることであった。その他には、自身の加入の管理は、自己責任に任せられていたこともあった。制度に加入するときの状況は様々であるが、現状の公的年金制度における被保険者の号種の違い(格差)がみられた。相対的に情報に弱者である人たちは、免除の申請などの低位の加入にとどまらざるを得ず、それがまた年金受給額への貢献にも限界を生じさせていた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
女性の貧困問題は、一定の家族モデルから逸脱した場合に生じやすい。単身高齢者が急増している中で女性の貧困問題は、深刻になりつつある。これまで貧困研究は高齢者の問題についてはそれほど注目されていなかったこと、また年金問題も制度自体は人を対象としているにもかかわらず、年金に関する議論は年金受給額の問題や制度維持に終始する者ばかりであった。その意味では、具体的にひとのライフコースに焦点を当て、女性がどのように制度にアクセスしていたか、排除されたきたのかを追うことにより、見えなかった制度の問題と、いまだ根強い性別役割分業に走駆した構造的な問題があることが明らかになった。
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