研究課題/領域番号 |
18K02529
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 和歌山大学 |
研究代表者 |
山本 奈美 和歌山大学, 教育学部, 教授 (20351934)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 家庭科 / 調理実習 / 実習室管理 / 教室管理 / 授業スキル / 教室環境 |
研究実績の概要 |
本研究では調理実習の授業を担当する教師に求められる多面的なスキルの様相を明らかにすることを目的として、実際の授業場面で求められる授業スキルと、授業運営の前提となる実習室の管理スキルについての検討を計画した。当初予定していた実習室管理の現状に関する質問紙調査はすでに実施済みであるが、実際の授業場面の観察に関しては新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、これまで同様の調理実習を実施することが難しい状況が続いている。今年度は代替策として、中学校家庭科の保育分野における教育実習生の授業を記録・分析した。幼児のおもちゃの製作を生徒に説明する場面において、実習生は事前に準備したプリントと口頭での説明に終始していたのに対し、指導教員がホワイトボードにその内容を図示する介入が見られた。また、発話をカテゴリーに分類すると、「説明」に偏っており、「応答」や「復唱」といった生徒とのやり取りを全体にフィードバックする発言は少なかった。授業運営の面で実習室の設備を活用する意識の低さや集団として授業の進行を調整する力の不足が感じられたが、データの少なさや実習題材の違いから十分な考察には至っていない。 もう1点は、実習室の管理マニュアルを収集し、教科書の教師用指導書を含めて分析を試みた。マニュアルは教育委員会や教科研究会が作成したものを数点、入手することができた。実習時の安全を目的に編集されたものが主であったが、児童・生徒への安全指導だけでなく、日常の業務として家庭科の授業担当者が行うべき実習室の管理についても具体的かつ詳細に示されていた。さらに、学習効果をねらって掲示物の工夫や学習コーナーの設置に言及しているものがあることも確認できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染拡大の影響から、調査を予定していた対象校ではこれまでと同様の調理実習が行われていないことから、計画の遅れを取り戻せていない。
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今後の研究の推進方策 |
学校現場への訪問は可能になりつつあるため、実習室の管理状況については質問紙調査と数校への訪問調査を加えてある程度のデータを得ることができている。結果を整理し、論文化を図りたい。調理実習授業に関するデータ収集は調査協力者の異動もあって引き続き困難が予想されるため、並行して初任者へのインタビュー調査への切り替えも検討しながら、調査時期や内容を調整していく予定である。
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