研究課題/領域番号 |
18K03170
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10040:実験心理学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鈴木 敦命 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 准教授 (80547498)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 顔 / 特性推論 / 個人差 / エイジング / 人物認知 / 特性判断 |
研究成果の概要 |
本研究課題では、他者の性格や能力などの特性を顔から判断する人間の認知傾向(人相依存)について検討した。まず、人相依存の個人差を測定する新たな方法を開発し、この方法を用いて、一部の人々が種々の特性を顔から極端に推論する一般的で時間的に安定した傾向を持つことや、その傾向が顔表情認知能力とステレオタイプ容認(他者の特性をその社会集団属性[性別など]から推論する傾向)と関連することを示した。以上に加え、人相依存の高い人は実際には顔からの特性推論に長けておらず、推論が誤っていた時に動機づけの低下を示すこと、および、科学的知識の付与と説明責任の付与によって人相依存を低減できることを示唆する研究知見を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
顔からの特性判断に関する心理学研究は歴史が古く、近年も活発だが、その大半は「どのような顔からどのような特性が読み取られやすいか。」という特性ごとの個別的な問いを検討したものであり、「なぜ人間は他者の様々な特性を判断する上で顔(人相)に頼るのか。」という、諸特性をまたぐ根本的・包括的な問いに答えられる実証知見は意外にも乏しい。本研究の学術的意義は、人相依存が顔表情認知能力、ステレオタイプ化傾向、顔印象の誤りに直面した時の動機づけ減退に関連するという、人相依存のメカニズムの一端を明らかにする知見を提供した点にある。また、人相依存の低減方法についても示唆に富む知見を得た点で、社会的意義を有する。
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