研究課題/領域番号 |
18K05757
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40020:木質科学関連
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
幸田 圭一 北海道大学, 農学研究院, 准教授 (80322840)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | リグニン / ニトロベンゼン酸化 / 不均一系 / 4級アンモニウム塩 / 広葉樹 / 相間移動触媒 / 保護基 / 酸化補助剤 / 試料粒度 / 芳香族酸 / 芳香族アルデヒド / 生成物収量 / アルカリ性ニトロベンゼン酸化 / バニリン / リグニン構造解析 / 植物組織 / C-リグニン |
研究成果の概要 |
木材細胞壁の主要構成成分の一つであるリグニンの分子構造解析手法として、古くから行われているアルカリ性ニトロベンゼン酸化法の改良を目的とした研究課題である。反応生成物の安定化による収率や再現性の向上、あるいは従来法では定量できなかった新奇な反応生成物の回収と定量も視野に入れ、種々の条件で検討を行った。具体的には、生成するフェノール類のヒドロキシ基保護を目的としたホウ酸類の添加や、反応促進を目指した酸化剤や相間移動触媒の助添を行い、その効果について実験的に検証した。その結果、ホウ酸類の添加による保護効果は見出せなかったが、相間移動触媒の助添により、一部の反応生成物について収率向上が見られた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
木質バイオマスに含まれるリグニンの化学構造分析の手法としては、二次元NMRなどの手法で解析する手法が最近の流行であるが、古典的な湿式化学分解法も、依然、重要な位置を占めている。そうした化学分解法の中で、ニトロベンゼン酸化法はフェノール系のアルデヒドや芳香族酸を比較的高収率で得ることで、試料が由来する高等植物を特徴づける上で、また試料が履歴した化学構造変化を追跡する上で、有用な手法である。本研究では、ニトロベンゼン酸化法が不均一系の反応であることから、反応性の向上などを試みた。一部の条件に限定されるが、反応生成物収率の向上が認められ、適用範囲の拡張に向けた基本知見を見出した。
|