研究課題/領域番号 |
18K08429
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54030:感染症内科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
木村 幸司 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (50425675)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 薬剤耐性菌 / 緑色レンサ球菌 / ベータラクタム系薬 / PBP / Streptococcus mitis / Streptococcus oralis / β-ラクタム系薬 / ペニシリン結合タンパク / アミノ酸置換 / 耐性 / カルバペネム低感受性 / カルバペネム系薬 |
研究成果の概要 |
カルバペネム低感受性S. mitis/oralisは、カルバペネム系薬の標的分子PBP遺伝子にアミノ酸置換を伴う塩基置換を複数獲得していることを明らかにした。興味深いことに、それらのアミノ酸置換のうち、PBPのトランスペプチダーゼドメインにある、β-ラクタム系薬が結合すすると予想される、活性中心を形成する保存領域にアミノ酸置換を有する株も認められた。 また、変異PBP遺伝子をS. mitis/oralis標準株へ導入することにより、β-ラクタム系薬の最小発育阻止濃度が上昇したことから、PBP遺伝子の変異がβ-ラクタム系薬低感受性を付与することが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果により、S. mitis/oralisにおいて、切り札であるカルバペネム耐性が進行していることを臨床現場に警鐘を鳴らすとともに、34菌種ほどあると言われている緑色レンサ球菌並びにレンサ球菌群のカルバペネム耐性に関する研究が進展するものと予想される。S. mitis/oralisのみならず、緑色レンサ球菌並びにレンサ球菌群について、β-ラクタム系薬に対する薬剤感受性が検討されることが予想され、本研究成果は、世界に先駆けたものになると考えられる。これらの研究を通して、医療現場に必要な情報が提供され、また、臨床研究も進められ、薬剤耐性菌対策に必要な知見が蓄積されていくと考えられる。
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