研究課題
若手研究
食事由来の外因性酸化ステロールである7-ketocholesterol (7-KC) が、イミキモド誘導乾癬モデルマウスの乾癬様皮膚炎を促進させるかどうかを解析した。高脂肪高コレステロール胆汁酸含食±7-KCを3週間負荷させた後、乾癬様皮膚炎を誘導するイミキモドクリームを耳介及び背部皮膚に4日間塗布した。7-KC(+)群において、耳介厚差が増加し、背部皮膚の表皮層が肥厚した。また、背部皮膚において、7-KC(+)群でIL-23a、IL-17のmRNA量が増加した。これらの結果より、7-KCが乾癬様皮膚炎の促進に寄与していると示唆された。
乾癬、動脈硬化、非アルコール性脂肪肝炎 (NASH) は、疫学的に重複して発症すると示唆されているが、共通する特定の背景は報告されていない。食餌由来の外因性酸化ステロールである7-ketocholesterol (7-KC)は、様々な慢性炎症性疾患を惹起する可能性があることが報告されている。しかし、7-KCが乾癬を促進させるとの報告はなかった。今回の研究で、7-KCの摂取・蓄積により乾癬様皮膚炎の病態が悪化すること、並びにその分子メカニズムが明らかになれば、腸管での吸収に着目した新しい食事・薬物療法を提案できると考える。
すべて 2021 2020 2019
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (12件) (うち国際学会 1件)
Front Endocrinol (Lausanne)
巻: 11 ページ: 614692-614692
10.3389/fendo.2020.614692