研究課題/領域番号 |
18K17490
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 日本赤十字看護大学 |
研究代表者 |
細野 知子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 准教授 (00815615)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 糖尿病 / セルフモニタリング / 手帳 / 現象学 / セルフケア / 自己管理 / 自己注射 / 質的研究 / モニタリング / 現象学的研究 |
研究成果の概要 |
糖尿病治療での有効な自己管理にはモニタリングを推進するツール開発が鍵となる。本研究は自己管理ツール開発に向け、糖尿病薬自己注射患者が1年間に渡り手帳をつける経験を、手帳をつけるときのつぶやき記録と非構造化面接での語りによって現象学的に明らかにした。 本結果では、手帳使用の多様なスタイル、習慣化したツールの存在が示す生活になじんだモニタリング、他者との共有を可能にする記録のあり方が明らかになった。これらにより、使用スタイルに合わせた可変的な手帳デザインの有効性、手帳使用の習慣化による円滑な治療生活、手帳がもつコミュニケーション機能という重要な要素が見出され、自己管理ツール開発への示唆を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果の学術的意義は、糖尿病薬自己注射患者が生活の中でモニタリング手帳を習慣的に使用する(しない)経験を現象学における道具の概念を援用して分析し、手帳が患者の生活において適所を得ていること、つまりモニタリングの道具連関があたりまえに存在している生活の内実を明らかにしたことである。この現象学による分析は、使いやすい道具が自己管理を習慣化させ、円滑な生活の確立に寄与する可能性を示唆した。また、手帳がもつコミュニケーション機能は、手帳の短期使用による自己管理方法修正に向けたケアの可能性を示唆し、セルフモニタリングを医療者との協働的モニタリングへと変容させ、対話的医療の実現に寄与すると考える。
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